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ミクシィでの忘れられない出会い
結構前の話になる。mixiの第一次ブームの頃とでも言おうか...
あの頃はオフ会が流行っていて、オンラインゲームやSNSで仲良くなった人とリアルで会う機会が多かった。今みたいにスマホなんてなく(一部マニア向けのモデルはあったけど)家庭用の据え置きゲーム機もそこまでオンライン接続している人は居なくて、どちらかと言えばパソコンとブロードバンド回線での通信がメインだった。
そんな時代、彼女とはmixiで会った。知り合いの知り合いで、直接の面識は無かったが、俺のページによく足跡をつけてくれていて、次第にお互いコメントを残すようになり、仲も良くなっていった。実際にリアルで人と話す時のそうだが、波長の合う人とは早い段階でそれが分かる。何となく向こうもそう感じているなと思っていたら、展開も早い。いや、そう感じてから更にこちらが積極的になっていたのだから、当然と言えば当然か。
メッセージ機能を使い気軽な感じで会って食事をしようと誘ったら、快く承諾してくれた。思えば俺の好きだった人を諦めてからそう日にちも経っていなかったので、余計に積極的だったのかもしれない。誰でも良いという訳では無いが、そんな時に気の合う女性が身近に現れたら、頑張らない理由なんて無い(笑
当日、約束の場所まで車で迎えに行った。事前に携帯番号とメールアドレスは交換していたので、すんなりと合流できた。写メも送ってくれていたので容姿は何となく分かっていたのだが、細身で、正直可愛い。会って軽く挨拶して取り敢えず車に乗って貰ったが、お互いに何だか照れる。マズい、本当に可愛い。
その日のことは今でも忘れない。
お互いに話を深める中で彼女の壮絶な半生と現状を知り、驚きながらも、それでも踏み込んだ。それはヤケクソなんかじゃなくて、彼女に対する真剣な気持ちがそうさせたのである。本当にどうにかしたかった。同情とかでもなく、自分の、それが真っ直ぐな気持ちだった。
「今日はありがとう。じょん君のおかげで、何と言うか、周りの景色が明るくなった。」
付き合うことはできず、少しして、彼女は自身の都合で地元を離れて行った。多分もう会うことは無いけれど、あの時の思いや行動があったからこそ、今の自分が居るのだと思う。
本当にありがとう。