3.0 点
SNS上と現実ではイメージが違う
今では無く少し前の話しなのですが、学生の頃「アメーバピグ」を利用していました。
最初は様子見も兼ねてアバターを可愛くしたり、「グッピグ」を押しに行ったりして在り来りな使い方をしていました。
けれど使うのに慣れて来て「チャット」へ参加する事が増えると、チャットからマイページに飛んで来てくれたのか「ピグとも」申請してくれる方が増えたのです。
そして同性はもちろん異性の方とも交流するようになった時、とても話の合う男性と出会いました。
とても優しげで、陽気な感じの人です。
初めはただ普通に世間話をしていただけなので気が付か無かったのですが、会話を繰り返すに連れて私とその人が同じキャラクターを好いている事が分かったのです。
それで私は(多分相手も)嬉しくなって、その人との交流が飛び出て多くなって行きました。
そして好みが一緒だという事で舞い上がってしまい、もっと深く会話をしてみたいと思い始めていました。
そんな時に相手の方から、「直接やり取りをしないか」という趣旨と読み取れるメッセージが届いたのです。
メール等で直接やり取りをする事は本来禁止されていますが私は世間を知らない子どもだったので、スリルを味わいたくてその人とこっそり連絡先を交換したのです。
それからしばらくは直接のやり取りで恋愛トークをしたり顔写真を送り合ったりして、段々とトークの内容が熱の篭ったモノになって行きました。
インターネット上での、恋愛をしているような状態でした。
そして会ってみたいという気持ちが芽生えてしまって、デートする事を約束したのです。
けれど実際に会ってみたらなんと送って貰った写真に写る人物とは全く別人の中年のおじさんで、優しげで陽気な話し方をする人でも有りませんでした。
キャラクターの好みが一致しているのは本当だったのですが、その他に教えてもらった情報の全てが嘘だったのです。
しかも写真はその人の、高校生の息子さんでした。
世の中には色々な人がいますが、自分の子どもの写真を自分だと称して他人に送る人に会うとは思いませんでした。
嘘を重ねて女と会おうとする人が、本当にいるのだと知った時の驚きは大きかったです。
その日は正直怖くもなったのでとりあえず食事だけして、様子を見ながら逃げ帰りました。
それでスグにアドレスを変えアメーバピグの方も拒否をし、今は連絡を取っていません。
簡単に恋愛関係に発展させられると思ったのは、今考えると爪が甘かったです。
それに知らない人と出会う事の、危険性も理解していませんでした。
だからかなり良い勉強に、なったと感じています。