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刹那的セックスと私欲モンスター
私が大学4年生だったころ。
Tinderという有名マッチングアプリを使って夜の都合のいい相手を探していた。
さっそく、近所に住んでいる2個下の看護学生とマッチしてウキウキの私。
しばらくメッセージを交わしたあと、近くの公園に缶チューハイをもって集合。
その女の子は「先日、彼氏に振られたばかり」だと言う。
この時点で私は「イケる」と確信(笑)
酔うとテンションが上がるタイプの子だったので、私の家に連れ帰ることに難なく成功。
初対面にして刹那的なセックスを交わしたのだ。
もっと会って一時の快楽を得たいと強欲な自我が前に出てくる私。
しかし、相手は看護学生。なかなか忙しくて会える機会が少ないのだ。
向こうもおそらく恋愛というよりは、都合のいい相手が欲しかったのだろう。
それからは相手が酔っぱらったときにだけ会って、都合のいい性欲解消の行為がしばらく続いた。
だがしかし、人間のこころというものは不思議なもので、知らず知らずのうちに私は恋をしていたのだ。
だんだんと相手に対して支配欲が強くなり、平たく言って「メンヘラ」と化していたことに気づけずにいたのだ。
そこで忙しくて会えない相手を自分の都合で非難するという、なんとも情けない行為に出てしまった。
今思えば、なんて情けない男だと悔やんでも悔やみきれない。
そこから相手の返信はパッと途切れてしまった。
自分の私欲を追求すると人は恐ろしいモンスターと化してしまうというお話。